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奇子(あやこ) 手塚治虫【本の感想・レビュー】

いまのわかいもんはわしらとちがうのう それでええのかもしれんす
天外の家は......わしさえたっしゃなら潰しはしねだ(ゐば)

手塚治虫氏の大人向けの漫画。
Black Jack」「アドルフに告ぐ」など、大人向けの手塚作品には、きれいごとではない人間の裏面も描かれています。

舞台となっている東北地方の旧家:天外家の男性陣は「天外の家の威信」と「天外の家を守ること」という十字架を背負って生きています。
「天外家の威信」を利用して好き勝手している反面、外面(そとづら)を気にするためか、欲望が内側に向かいます。

犠牲になっているのが天外家の女性陣です。

夫が義理の娘に生ませた私生児を「子供」として育てたり、寝たきりになった夫の世話を十数年したり、夫が財産を相続するため、義理の父に犯されたり、夫に殴られたり、「アカ」と決めつけられて、天外家を追放されたり、土蔵で生活することを余儀なくされたり。

でもさ。女って虐げられているようで、強いから。
家長の妻の「ゐば」以外は、ある時点で「天外家」を見切ります。
状況に流されているようで、すきをみつけて「まっとうに」なろうと努力します。

男性陣も、まるっきりの悪人をいうのではなく、人を殺めたあとに、悪夢にうなされたり、近親相姦をして、旧家のゴミ箱を自覚したり、土蔵に閉じ込められた妹(姪っ子?)にお金を送り続けたり、人間くさく描かれています。

すったもんだの最後に「戦前のにっぽんの母」を象徴するようなゐばだけが天外家に残ります。

手塚治虫氏によるあとがきには「この物語は、もっと長編の予定だった」と描かれています。
30代、40代になった奇子を手塚氏は、どう描こうとしていたのでしょうか?

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keikeiakaka
管理人:けいけいあかか
自称:ライフデザイナー。 やりたいことが多すぎて、 人生の秋休み中。 節約&エコ&本&放浪好き。 2011年夏に日本一周を達成。 次は世界一周を夢見つつ webサイトの更新をする毎日です。


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