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水木しげるのラバウル戦記【本の感想・レビュー】

さらに二、三日歩き、海軍の小屋を見つけて倒れ込む。まもなくやってきや陸軍の小隊と一緒に中隊に戻る。中隊長は開口一番「なんで逃げ帰ったんだ。皆が死んだんだから、お前も死ね」と言う。体は疲れてフラフラだったが、一日の休養もくれない。
それ以来、中隊長も軍隊も理解できなくなり、同時に激しい怒りがこみ上げてきた。

ゲゲゲの鬼太郎(少年マガジン/オリジナル版)」が世に知られている水木しげる氏の自伝。

太平洋戦争の激戦地ラバウルに送りこまれた水木二等兵。
上官や先輩にビンタをされつつも、南国の生活に楽しみをみつけ、過ごしていきます。

ある日、敵の奇襲にあい、水木二等兵は九死に一生をえるが、左腕をなくしてしまいます。
その記憶が鮮明な時期に描いた絵に、のちに文章をそえたのが、この戦記です。

読んだあとに、脳みそがとまりました。
ぼーっとして、動けないというか。

これが65年前の日本人たちに当たり前に起きていたことなんだ...。

「国のため」でもなく、「生きて帰ろう」でもなく、先の夢をみるではなく、「古兵に殴られないように」「寝るスペースを確保する」「パパイヤが食べたい」など、目の前のことに精一杯なのがよくわかります。

神聖化されるでなく、悲惨さを強調してでもなく、たんたん新兵の「日常」が描かれています。
ヒーローがいる訳でもなく、ヒロインがいる訳でもなく、軍隊の隊員たちは、そこそこいい人で、新兵をなぐる古兵にしても、いい面もあって。

交流のある現地人と同じような人種に追われ、のちに「地獄だ」と表現する暗闇を彷徨ったり。

白黒がつかなかい現実を、あるがままに描いています。
だからこそ、重いんですよね。

これが、おじいちゃんたちの世代のこと。
戦争を美化するつもりはないですが、こういうなかを生き抜いて、日本を支えてきた方たちがいることを忘れてはいけません。

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keikeiakaka
管理人:けいけいあかか
自称:ライフデザイナー。 やりたいことが多すぎて、 人生の秋休み中。 節約&エコ&本&放浪好き。 2011年夏に日本一周を達成。 次は世界一周を夢見つつ webサイトの更新をする毎日です。


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